アンステレオタイプスクール
in 大妻女子大学

ステレオタイプと向き合った
4つのステップ※1~3時間目はオンラインで実施しました。

ステップ1 知る

ステレオタイプとは、そもそもどんなことを指すのか。
社会的なジェンダーステレオタイプは、どのようにつくられたのか。
大妻女子大学の田中教授、興津教授監修のもと作成した教材を使い、定義や歴史を学びました。

授業のハイライト

ステップ2 考える

ワークショップフロー

  • 1.幼少期から現在に至るまで自分の服装がわかる写真を並べる。
  • 2.それぞれの時期にまつわる思い出や環境、「ステレオタイプ」の観点で気付いたことをワークシートに記入する。
  • 3.「自分が本当に着たい服」をイメージ・デザインする。(絵、画像素材、雑誌の切り貼りなど)
ワークシート:自分自身のジェンダーステレオタイプの歴史を考える ワークシート:自分自身のジェンダーステレオタイプの歴史を考える

ステップ3 行動する

UNSTEREOTYPE Closet アンステレオタイプクローゼット

3時間目は「UNSTEREOTYPE Closet」と題し、ユニクロとジーユーの服を使って、それぞれのステレオタイプにとらわれないファッションコーディネートをしてもらいました。

企画概要
  • 1. “MEN” “WOMEN”をまぜたアイテムリストから、自由に服を選んでもらう。
  • 2. 服を学生さんの自宅に届ける。
  • 3. 選んだ服と自分の服で、自分の中にあったステレオタイプにとらわれないコーディネートをしてもらう。
  • 4. 自分の中にあったステレオタイプと、今回やってみたコーディネートを照らし合わせてみる。

ステップ4 提言する

Proposal

一人ひとりがステレオタイプにとらわれない「ありたい未来」を実現できる社会をつくっていくために、ファーストリテイリングはどうあるべきなのか。「UNSTEREOTYPE School」最後の4時間目は、一緒に学んできた学生さんたちから提言をいただきました。10月11日(日)の国際ガールズデーを2日後に控えた10月9日(金)、大妻女子大学の皆さんと議論を交わしました。

授業のハイライト

アンステレオタイプスクールに参加した
大妻女子大学生の皆さまのレポートを紹介します。

活動協力:
大妻女子大学 文学部 コミュニケーション文化学科 
3年生・4年生のみなさん、教授 田中東子先生、教授 興津妙子先生

大妻女子大学

ステップ1-2

自己分析と、そこから見えるファッションの「思い込み」

このプロセスを通して、どんなステレオタイプに気付き、どんな「自分らしいファッション」が見えてきたのか。5人の学生さんのケースをご紹介します。

ステップ3

参加した学生さんのコーディネート例

  • コーディネート例1
  • コーディネート例2
  • コーディネート例3
  • コーディネート例4
  • コーディネート例5
  • コーディネート例6
  • コーディネート例7
  • コーディネート例8
  • コーディネート例9
  • コーディネート例10
  • コーディネート例11
  • コーディネート例12
  • コーディネート例13
  • コーディネート例14
  • コーディネート例15

ステップ4

学生のみなさんから
ファーストリテイリングへいただいた提言

提言1

多様な体型に寄り添えるよう、サイズ展開を増やしてください。

多様な体型に寄り添えるよう、サイズ展開を増やしてください。

ウエストのサイズや丈の長さなど、さらに細かくサイズ展開があった方がよいのでは?

提言2

服作りのあり方が、ジェンダーステレオタイプの形成を助長している。
服にまつわるステレオタイプに意識的になって商品を作ってください。

服にまつわるステレオタイプに意識的になって商品を作ってください。

特にキッズ商品の色やデザインが幼少期からジェンダーステレオタイプを刷り込んでいるのでは?
女の子が青を、男の子がピンクを着てもいいのでは?

提言3

マネキンやモデルの種類が画一的。多様性を持たせてください。

マネキンやモデルの種類が画一的。多様性を持たせてください。

体型、人種、セクシュアリティのバリエーションを増やすことで、着用イメージが湧きやすくなるのでは?

今回いただいた提言を真摯に受け止め、
今後のさまざまな取り組みにおいて検討して参ります。

活動に参加した学生さんたちの声

ジェンダーステレオタイプの根本を追求してみると、
本当にちっぽけで根拠のない薄いものだと知るきっかけになりました。

自分自身もジェンダーステレオタイプを持っていたのかもしれません。
好みもありますが私自身、女性らしい服装にとらわれていました。

男性的な、女性的なというものはなくて、
自分が着たいものを今までも着てきたし、これからも着ていいんだと思いました。

服で自分を判断されてしまうことを心配して服を選んでいました。
ステレオタイプな考え方が知らないうちに影響していたと気付くことができました。

周りからステレオタイプな視点で何か言われたという経験はありましたが、
自分も同じようにステレオタイプな考え方を持って周りを見ていたのだと改めて気付きました。

教授たちから

田中東子先生

教授
田中東子先生

ジェンダーに関するステレオタイプは、日々の生活のなかで形成されています。これまでの人生で選び、身にまとってきた「服」という極めて身近なアイテムについて内省し、分析の対象とすることで、学生たちは自分自身のジェンダー意識を日常的に構築している無意識的なステレオタイプや、日常生活に埋め込まれた「女らしさ」の規範について考察することができました。「服」をスタート地点に、私たちの社会に内在するジェンダー規範を批判的に見出すことにこれからも取り組んでいってください。

興津妙子先生

教授
興津妙子先生

学生たちは、自身のこれまでのファッションを振り返り、社会によって作りだされるさまざまなステレオタイプに無意識的にとらわれてきたことに気付くことができました。他人目線で物ごとを考えることは「他人と同じ」という安心感を得られる一方、思考を停止することにつながります。常識的なものの見かたに常に意識的であり、ステレオタイプにとらわれず自律的・主体的に考えること。プロジェクトを通じて学んだこれらのことは、大学での学びのみならずこれからの社会を生きる上でも大切な力になることでしょう。

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