Unique Clothing
- Episode:
- 07
- Item:
- PUFFTECH
ユニークな服は常識を変える。常識が変わると生活が変わる。ユニクロが作り続ける、マスターピースのストーリー。
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W’s PUFFTECH Relaxed Jacket
ダイヤ柄が印象的なウィメンズのジャケット。そのキルト一室一室に最新の3D中綿が収められていて、デザインの自由度が広がった。コクーンシルエットでボタン開閉できるサイドスリット付き。
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PUFFTECH Parka
独特のブロックパターンは針穴のない「袋二重織」構造。小雨程度の雨をはじく撥水加工を備え、都市からアウトドアまで幅広いシーンで使える。
「PUFF(膨らみ)」と「TECH(テクノロジー)」を組み合わせて「PUFFTECH(パフテック)」。そんなユニークな響きの名前が象徴するとおり、「パフテック」はユニクロが東レと共同開発した高性能な中綿を詰め込んだ軽くて暖かいアウターだ。ダイヤ柄やブロック状のキルトなど豊富なデザインを展開し、秋冬の新たな選択肢として2022年から打ち出している。軽くて暖かいアウターといえば、同じくユニクロが東レとその利便性を開拓したウルトラライトダウンも今年で15周年。違いは、パフテックが天然の羽毛(ダウン)の構造を化学繊維で模し、アニマルフリーで綿抜けの心配が少ない人工素材であることがまずひとつ。そしてタウンウエアに十分な暖かさを実現したうえで、付加価値として自宅で手洗いできるお手入れの簡単さと乾きやすさ、アウターで大切なデザイン性など、現代の暮らしにフィットするうれしさをバランスよく備えていることだ。この絶妙なバランスが、言うは易しで行うは難し。2019年から始まったパフテックの開発は、理想の中綿を探究する旅路を辿る。
アウターは一般的に汚れの手入れがデリケート。とはいえ一着を長く使うアイテムでもあるから、洗えるスーツやニットを世に送り出してきたユニクロとして、手軽に洗えることはパフテックでも求められる機能。軽さや暖かさと並ぶ必須の条件。ところがアウターは見た目も要だからキルトのデザインにこだわると、洗ったときに中綿が片寄る懸念が出てきた。片寄りをケアして綿の充填量を増やすと重くなる。そんな一筋縄ではいかないせめぎ合いを解決した努力の結晶が、この2024年秋冬で誕生した3D中綿だった。独自構造によって洗濯しても片寄りにくい。多くの空気を含んで軽くて暖かい。そんな空気に包まれるような着心地を実現したユニクロの中綿性能を塗り替える小さな綿の粒たちが、秋冬衣料の次世代を大きく切り開いていく。進化するパフテックの魅力を次のページで見ていこう。
Five Things to Know about PUFFTECH5つのトピックで知る、パフテックの魅力
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What is “PUFFTECH”?
日々進化する日本の繊維テクノロジーから生まれた機能性中綿を詰め込んだ次世代アウターが「パフテック」。中綿が多くの空気を含むことで保温性を発揮する。天然素材の羽毛によるダウンに現時点ではやや劣るものの、日常使いに十分な暖かさと、空気に包まれるような軽さが秋冬シーズンを通して重宝する。繊維構造のアップデートによって、ユニクロ史上もっとも軽くて暖かい機能性中綿を使ったパフテックがこの2024年秋冬にデビュー。
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3D Ultra-Fine Hollow Fiber
最新アップデートの鍵が、より多くの空気をため込む中綿の独自構造だ。中綿は2種類の繊維で構成されており、繊維一本一本が中空になっている。その繊維のうち1種類を一般的な髪の毛の約1/5まで細くすることで空気を含む繊維の層を多重化。さらにバネのようにくるくると連続する特殊な3D形状にしてかさ高(フィルパワー)をアップ。保温性が向上し、弾力性も増してやわらかいのも特徴だ。中綿そのものは粒状で、この空気をため込む粒がキルトでできた一室一室に詰め込まれる。
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Easy Care
家庭での手洗いが可能なのもうれしい。羽毛のような綿抜けの心配が少ないのでお手入れも手軽だ。汚れが気になる部分はぬるま湯で部分洗い、中綿が片寄らないように押し洗いするのがポイント。よれにくいのでシルエット崩れも少ないが、干すときは厚みのあるハンガーを使うとなおよし。ダウンより乾きやすい特徴もあり、夜に洗濯して干せば、翌朝の外出時には気持ちよく羽織れる*。
*乾燥条件は、ウィメンズの「パフテックコンパクトジャケット」、温度20℃×湿度65%の場合。
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Let’s Talk Numbers
メンズの「パフテックパーカ」は500mlペットボトル1本、ウィメンズの「パフテックコンパクトベスト」はレモン1個と同程度の軽さ*。進化した3D中綿によってフィルパワー性能もアップ。かつ、ダウンよりも湿気に強い特性を持つパフテックは、雨や霧など湿度90%以上の環境下でもその保温性が下がりにくい。こうした万能選手たる機能を兼ね備えるため、完成までに東レでは最適な中綿の試作が数多く積み重ねられた。
*日本規格Lサイズで計測。
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Fits Modern Living
不安定な天候や暖冬になることも少なくない昨今、その時々で適切なアウター選びができるとうれしい。ダウンよりも湿気に強いパフテックは表生地に撥水機能も備えているので、急な小雨に降られても多少は問題なし。朝晩冷え込む初秋から真冬、天候が変わりやすい春先まで長く役立ち、暖房で汗ばむ真冬の電車内や夏の終わりの冷房が効きすぎたオフィスでちょうどよいアウターの選択肢に。今季は男女とキッズ&ベビーで計18商品を展開する。ラインナップの詳細は、ユニクロ公式オンラインストアのパフテック特集をチェック。
For more info on PUFFTECH出かける人、帰ってくる人。
パフテックがある日常の6スタイル
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ダイヤ柄を描いたパーカや襟付きジャケットはリラックスシルエットでさまざまなシーンで着こなしやすい。綿抜けの心配が少ない「パフテック」ならではのうれしさも。ウィメンズのパーカは全4色、メンズのジャケットは全3色展開。(L)(R)
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オーバーサイズのパフテックコートは、クレア・ワイト・ケラーによるUNIQLO : Cのコレクション。ボタン開閉できるサイドスリット付きで動きやすく、胸元と腰に計4つのポケットを備えて収納力も十分。写真のブラックのほかに、カーキ色をラインナップ。
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ノンキルトと前立てで風を防ぐパフテックのボリュームパーカは、自転車乗りの相棒にも打ってつけなUniqlo Uの新作。撥水加工付きで小雨程度の雨なら平気なのもポイント。少し絞った裾のアジャスターでオーバーサイズなコーディネートにメリハリを。
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薄手のジャケットとベストは、羽織りとしても防寒用のインナーとしても幅広いシーズン活躍する。静電気を防止する裏地仕様で、重ね着時の心配も少ない。丸首を折り込んで留めるとVネックのようにできるスナップボタン付きで、襟元のアレンジも楽しめる。(L)(R)
- Photography by Yoshio Kato (items)
- Shunya Arai (models)
- Styling by Hidero Nakagane
- Hair by Nori Takabayashi
- Makeup by Nobuko Maekawa
- Set Design by Chihiro Matsumoto
- Illustrations by Satoshi Hashimoto
- Film by Mike Kiname
- Text by Yoshinao Yamada
本ページに記載の価格は、8月23日時点での税別価格です。価格は変更になる可能性がございます。