ユニクロのフリースが2990円になる理由。

今から28年前の1994年、私たちは、それまで一部のアウトドアメーカーが扱っていた機能的で高価な素材のフリースを、1900円(税別)という誰もが手に取りやすい価格で発売しました。これまで本当に多くのお客様から支持をいただき、ご要望に応えて進化を繰り返し、「フリースはユニクロそのもの」と言えるほど、大事な定番アイテムに成長してきました。そんなフリースの価格を見直さざるを得ない理由をお伝えします。
価格が上がる大きな要因は、製造コストの変化です。私たちは発売時から、中国を中心とした海外のパートナー工場様と一緒に工夫を重ね、価格を変えずに、毎年、素材やデザインを改良してきました。この間、生産や販売に関わる人件費は上昇を続け、その上、近年の急激な原料費や物流費の高騰に直面しました。あらゆるコストが上がる中、私たちには、価格を維持するために品質を犠牲にするという選択はありませんでした。ユニクロはお客様に長く愛される普段着を作る会社だからです。それが私たちのLifeWearであり、サステナビリティの考え方の基本です。「安かろう、悪かろう」では、ユニクロの服ではありません。今年のフリースフルジップジャケットは、素材に回収ペットボトルから作られた100%リサイクルポリエステルの身生地を使い、ファスナーなどの付属品もできる限りリサイクル素材を使用しています。また、昨年よりも生地の目付けを約50g/m2アップし、より快適な着心地を目指しました。
今期、フリースフルジップジャケットを含む一部商品が新しい価格になりますが、価格の変更を最小限に抑えるために、品番数で全体の約8割にあたる商品の価格は据え置きました。このような決断と努力を重ねることで、私たちは将来にわたってより良い商品を世界中のお客様に提供し続けられると信じています。
よくあるご質問
あらゆるコストが上昇し、企業努力だけではお客様にご満足頂ける品質を維持することが難しくなってきた中、品質を犠牲にしてまで価格を抑えるのではなく、品質を維持・向上しながら、安心して長く着て頂ける服を持続的にお届けできるよう、2022年の秋冬商品については、全品番数の約2割の商品を値上げさせていただくことになりました。ただ、値上げを最小限に抑えるために、残りの約8割の商品の価格は据え置いております。
商品を製造する際に発生する費用のことです。人件費、光熱費、原料費、物流費などの費用です。
新型コロナウィルス感染症拡大の影響や、昨今の世界情勢の影響を受け、化学繊維の原料となる原油の価格は、1994年当時に比べて約5倍※になっています。
(※出典:日本銀行統計)
物流費は、1994年当時と比較して約3倍※になっています。特に、ここ数年は、新型コロナウィルス感染症拡大の影響や、昨今の世界情勢の影響を受け、急激に上がっています。
(※出典:日本銀行統計)
地域によって差はありますが、主要な生産拠点の一つである中国大陸において、1994年当時と比較すると、平均給与は15倍以上※になっています。ユニクロは高品質な商品を持続的にお客様にお届けするために、よりよい人材への投資を継続してまいります。
(※出典:人民資源局の開示情報)
値上げの最も大きな理由はあらゆるコストの上昇です。
そのような状況にあっても、少しでも品質を維持・向上するための工夫のひとつとして、使用する原材料の量を増やし目付を上げることで、よりふんわり快適な着心地をお届けすることを目指しました。
下記商品群において一部の商品が値上がりします。
ダウン、カシミヤ、エクストラファインメリノ、スフレヤーン、ヒートテック極暖・超極暖、フランネルシャツ、ウォームイージーパンツ、ブロックテックなど。この結果、全品番数の約2割の商品が値上がりしますが、値上げを最小限に抑えるために、残りの約8割の商品の価格は据え置いております。
値上がりする商品の多くは、フリースフルジップジャケットのように昨年に比べ、品質を維持・向上するための工夫を施し、より良い商品として提供してまいります。
値上げの最も大きな理由はあらゆるコストの上昇です。
そのような状況にあっても、少しでも品質を維持・向上するための工夫のひとつとして、身生地のすべてを100%リサイクルポリエステル素材にすることで、より付加価値の高い服をお届けすることを目指しました。
他のリサイクルポリエステル素材を使用した商品につきましては、今後も一つひとつの商品について慎重に検討し、お客様にご納得いただける価格を設定していきたいと考えています。
あらゆるコストが上がる中、価格を維持するために品質を犠牲にするという選択肢はない、というユニクロの企業姿勢を、お客様に直接、正しくお伝えしようと考えたためです。
値上げの最も大きな理由はあらゆるコストの上昇です。
そのような状況を受け、商品ごとに製造コストと品質を慎重に検討し、お客様にご納得いただける価格を設定させていただきました。
値上がりする商品の多くは、フリースフルジップジャケットのように昨年に比べ、品質を維持・向上するための工夫を施し、より良い商品として提供してまいります。