たまごっち30周年。世界的ヒットの裏側
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バンダイの救世主、たまごっち誕生
たまごっちが開発された1990年代半ば、バンダイは業績不振が続き、とにかくなんでもやってみようという時期だったとチーフたまごっちオフィサー辻太郎氏は振り返る。そんな中、ペット好きの社員の発案で、“育てる・お世話する”をテーマに、デジタル液晶の変わった生き物というアイデアが浮上。それまでフィギュアや合体ロボなど男児向け玩具が主力商品だったため、デジタルペットという斬新な企画に対して、社内の多くは「売れないだろう」と懐疑的だった。しかし、少数の信念が実を結び、試行錯誤の末にたまごっちは誕生した。さらにリサーチを重ねた結果、意外にも女子高生から人気を呼んだため、思い切ってターゲットを方向転換し、手書き風フォントなどヘタウマなデザインで“カワイイ”を打ち出す。その判断が大当たりし、女子高生を中心に若者の間で大ブームとなったたまごっちは、1996年の発売から2年半で国内外累計出荷数は4,000万個を突破した。

初代たまごっちのパッケージ。女子高生をターゲットにしたヘタウマなグラフィックデザインが新鮮だった。
育て始めたら止められない、“生き物らしさ”の追求
実際にペットを飼っていたら、当然、生き物なのでお世話をしないと病気になったり、死んでしまうこともある。本来、デジタルなら、ボタン一つで一時停止できるが、たまごっちはポーズ機能がなく、一度育て始めたら止められない。「本当の『生き物らしさ』を絶対に外さないということが大きなポイントです。世話がやけるし、思い通りにならないことでより愛情が生まれるのだと思います。夜眠って朝起きる、我々と同じように時間が流れていくという、ペットの真髄を大切にしました」と辻氏。

UTのグラフィックにも登場する、初代たまごっちのカラフルでポップなデザイン

「祝ケータイかいツー!たまごっちプラス」20周年を記念して、2024年に復活した「Tamagotchi Connection」

初代から最新版の「 Tamagotchi Paradise 」まで歴代モデルの変遷をまとめた「たまごっち年表」
また、当時のヒットの最大の理由を「可愛いだけでなくトゲがあること」と語る。「うんちをしたり“おやじっち”というネーミングにもトゲがある。いろいろなモノ・コトが溢れている世の中で、誰かの心に刺さるためには、可愛いだけではなくトゲのようなものが必要なのではないでしょうか」
そして、たまご型と液晶画面に3つのボタンというシンプルなデザインと直感的な操作性も相まって、北米、ヨーロッパ、アジア各国と世界中に広がっていった。「これが単なるゲームだったら、面白いかつまらないかで終わりますが、やはり生き物を育てるというのは、子どもを育てることと同じように人間の本能的な部分に通じているように思います」
時代とともに受け継がれるたまごっち
第一次ブーム後、2004年には、携帯電話に搭載され始めた、赤外線通信機能を採用した「かえってきた!たまごっちプラス」「祝ケータイかいツー!たまごっちプラス」が小学生の間で流行り、第二次ブームを迎える。ユーザー同士の通信遊びが人気を呼び、約500万個を販売。2008年にカラー液晶で表現力が豊かになると、2009年からはTVアニメ化がスタート。関連グッズの展開が加速し、第三次ブームへ。
細胞レベルから宇宙までスケールを変えられる新機能を搭載した、2025年発売の「Tamagotchi Paradise」
そして、30周年を前に、Y2K・平成女児売れのトレンドの追い風を受け、たまごっちは第四次ブームの真っ只中。ファッションをはじめ、ノスタルジックなカルチャーに注目が集まる今、2025年7月に発売された最新版の「Tamagotchi Paradise」は原点回帰をしたという。「にゅーたまごっち星で生まれ、どう成長を遂げていくのか。生物の育成はもちろん、ダーウィンの進化論のように、水中、陸上、空の上と地球上の生物の多様性と進化の過程という本質に立ち返りました」。ズームダイヤルで細胞レベルから宇宙までスケールを変えられる新機能に加え、遺伝システムを搭載し50,000種以上のたまごっちに出会える。「Wi-Fiでシェアできる時代に、あえてボタンを押す、ダイヤルを回すという直感的な操作で世界を楽しめることが大切だと思っています」。
90年代、2000年代、その時々でたまごっちと過ごした子どもの頃の楽しい記憶が、大人になって自分の子へと、またその子へと受け継がれていく。「世話のやけるよろこびを世界中の人々に。」をモットーに、たまごっちは時代を超えて、これからも世界中の人々に寄り添い続ける。

バンダイナムコグループ全体において、たまごっち本体から関連商品も含めたIP戦略を担当。1991年バンダイ入社。執行役員プレイトイ事業部ゼネラルマネージャー、執行役員ガールズトイ事業部ゼネラルマネージャー、Bandai Namco Asia Co, Ltd.代表取締役社長などを経て2019年バンダイ取締役。その後、BANDAI NAMCO Entertainment(SHANGHAI)Co.,LTD. 董事長を務め、2024年4月からバンダイ常務取締役。
たまごっち30周年。コラボTシャツで楽しむY2Kスタイル
2026年に30周年を迎えるたまごっちとUTのコラボレーションが実現。初代たまごっちのピクセルアートからインスピレーションを受け、デジタル世界のキュートなキャラクターやグラフィックをTシャツで表現した。遊び心あふれるデザインをY2K気分でポップに着こなす。
着用サイズ(XSサイズ)174cm
ブラックボディにまめっちのワンポイント
たまごっちに登場するまめっち。ブラックボディの胸元に、白い初代たまごっちと画面にはまめっち、赤い手描き風ロゴをさりげなくプリント。バックの裾にも、たまごから、ベびっち、まるっち、たまっち、まめっちまでの成長過程の姿が。デニムはもちろん、スタイルを選ばず合わせやすいシンプルなデザイン。
(XSサイズ)170cm
カラフルなたまごっちたちが大集合
バックスタイル全面に配置された色とりどりの初代、二世代たまごっち本体と、まめっち、くちぱっち、ポチっち、ぎんじろっち、みみっちなどを組み合わせたキュートなグラフィック。お気に入りのたまごっちたちと一緒に、90年代風カワイイ・スタイルを楽しんで。
(XSサイズ)174cm
ノスタルジックなピクセルアートを刺繍で表現
初代たまごっちならではの、ピクセルアートのまめっちを刺繍で再現。どこかレトロで懐かしいデザインが今の気分にぴったり。ペールトーンのパープルカラーのボディと刺繍の濃淡ワントーンが魅力。
(XSサイズ)170cm
ポップなたまごっちデザインを大胆にプリント
遊び心あふれる手描き風フォントのポップな時計デザインのたまごっちを、フロントに大胆にプリント。画面部分には、くちぱっちを主役に、アイコニックなおせわマークを忠実にあしらった。その下には、「NEEDS CONSTANT CARE AND ATTENTION」というワードを組み合わせた。
(ともにXSサイズ)174cm/170cm
プレイフルなアートワークが映えるペアコーデ
TAMAGOTCHIのクォータービュー風の立体的なロゴデザインのTシャツはポロシャツとレイヤード。まめっちの刺繍が入ったTシャツのバックには、おなかメーター、ごきげんメーター、食事マークなど、お馴染みのおせわの仕方を表示したグラフィック。トップはコンパクト、ボトムはちょっとルーズなシルエットがポイントのY2Kストリートスタイルに。
©︎BANDAI
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