2019.08 発刊 (服のチカラ 21号より)

プラスチックの何が問題なの?

プラスチックの何が問題なの?

世界の海には1億5000万トンのプラスチックごみが溜まっていると推測されています。21世紀に入り、使い捨てプラスチックの使用量が世界各地で急速に増えているのが、最大の原因です。その海へさらに、年間800万トンのあらたなプラスチックごみが流れ込んでいます。ジャンボジェット機に換算すると約5万機分。このままでは、生物よりもプラスチックごみのほうが多い海になりかねません。プラスチックごみが海の生態系を壊せば、私たちの暮らしにもはかり知れない影響が及ぶことになります。

エコバッグの利用が、地球環境のサステナビリティに

エコバッグの利用が、地球環境のサステナビリティに

 海に流れ込むプラスチックごみが大きな問題となっています。なかでも、店頭で渡されるレジ袋やショッピングバッグは、海のプラスチックごみに大量に含まれていることがわかってきました。たとえばレジ袋は、海洋生物が誤って飲み込んでしまったり、手足や首などに絡みついて取れなくなったり……さまざまなかたちで、海の生態系を脅かす元凶になっています。レジ袋やショッピングバッグは軽くて丈夫で便利です。しかし、店から家に持ち帰られて、役割を終えると、捨てられる運命。つまり「使い捨て」のプラスチックなのです。レジ袋やショッピングバッグは分別ごみに仕分けして出しているのだから、回収されて、再生資源になっているのでは?と疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう。資源ごみとして回収、再生され、活用されているものも少なくありません。しかし、21世紀に入ってから、全世界的に同時に大量に出回って使われるようになった使い捨てプラスチックは、資源として回収、再活用されることなく、ごみとして川や湖、海へと流れ込んでしまう、その割合が加速度的に増えてしまったのです。このような状況になってしまった以上、根本的な解決が求められます。つまり、一回限りの使用でごみになってしまう「使い捨てプラスチック」製品は、できる限り使わない、つくらない、という判断、そして、その実行です。これまで、ユニクロでは「使い捨てプラスチック」を使ってきました。店頭でお客様に手渡される白いショッピングバッグばかりではなく、店頭に商品を陳列させるための商品パッケージ、サイズを示すシール、シャツを整えるクリップ、ブラトップなどに使われているハンガー……これらのものはすべて、一回限りの「使い捨てプラスチック」製品です。なかでも、使われる量が多く、削減効果が大きく期待できるのは、白いショッピングバッグです。私たちはまず、ここから始めようと考えました。2019年9月から順次、プラスチック製ショッピングバッグを廃止します。その代替品として紙のショッピングバッグ(森林管理協議会=FSC認証紙もしくは再生紙を使用)をご用意し、コットン素材のエコバッグも販売を開始します。これ以外の使い捨てプラスチックについては、プラスチック製品に代わる、環境に負荷をかけない代替品の検討、研究を始めています。ユニクロが目指している、「シンプルで上質なLifeWear」には、長く使える服をお届けするポリシーと、シンプルなライフスタイルの提案と願いがこめられています。海に押し寄せるプラスチックごみを減らすため、お客様がすでにお持ちのトートバッグや、ユニクロでご用意するエコバッグを持参いただく。こうしてプラスチックごみをつくりださないライフスタイルが定着していけば、地球のサステナビリティに貢献することができるのです。その第一歩を、私たちユニクロは、お客様とともに踏みだしたいと願っています。ご理解とご協力をいただければ幸いです。