The Science
of AIRism

  • Photography by Gottingham
  • Hair & Makeup by Yosuke Nakajima
  • Illustrations by Hiroaki Seto
  • Text by Satoko Hatakeyama
  • Special thanks to Tokujin Yoshioka

24時間365日、あらゆる人を快適に―
さまざまな環境の変化による不快に対応すべく、進化を続けるエアリズム。
身につけることで心地よさがさらに増す、機能と実力のほどを検証する。

服の基礎研究所「人工気象室」ユニクロ有明本部に設置している人工気象室。屋外を想定したAと、屋内を想定したBの2室があり、A室には赤外線と紫外線を照射するランプを備えている。温度はA室が−40℃から60℃まで。B室は−10℃から60℃まで。湿度はともに10%から95%までの設定が可能だ。

Weather Simulation Chamber,
Basic Research Institute.

服の基礎研究所「人工気象室」

24時間365日、あらゆる人を快適に―
さまざまな環境の変化による不快に対応すべく、進化を続けるエアリズム。
身につけることで心地よさがさらに増す、機能と実力のほどを検証する。

ユニクロ有明本部に設置している人工気象室。屋外を想定したAと、屋内を想定したBの2室があり、A室には赤外線と紫外線を照射するランプを備えている。温度はA室が−40℃から60℃まで。B室は−10℃から60℃まで。湿度はともに10%から95%までの設定が可能だ。

Science Reinforces Trust

科学が信頼を裏付ける

2017年にユニクロの社内プロジェクトとして始動した「服の基礎研究所」は、ユニクロのLifeWearにおける科学的なものづくりを支えるラボとして、体形研究と製品機能評価を主に行っている。なかでも、有明本部に設置されている人工気象室は、さまざまな状況下での衣服内外環境を測る施設として、国内でも類をみない性能と装備を誇る。例えば屋外を想定した部屋では、紫外線と赤外線のランプを照射することで真夏の屋外の状況が再現できる。製品がどれだけ有害な紫外線をカットできたのか、また、遮熱効果はどれぐらいあるのか。服の表面温度や衣服内温湿度などのデータを分析することで、さまざまな環境下での快適性が正確に把握できるというわけだ。それまでは、人の感覚を頼りに快適か不快かをスケールで選んでもらう官能評価という手法が主だった。そこに科学的な実験データが加わることで、快適さをもたらす機能の信頼性がより高まるのはいうまでもない。

エアリズムは、あらゆる人を快適に心地よくするインナーシリーズとして2012年に登場。肌に触れた時にひやりと感じる接触冷感に加え、消臭、ストレッチ、吸放湿、シームレスと、身につけた時に快適に感じるための機能を加えながら、究極の心地よさを追求。今ではユニクロのマスターピースともいえる機能性インナーとなっている。’17年にはより繊細なテクスチャーのエアリズムメッシュも開発されキッズやベビー向けにも用いられている。

「サラサラな肌触りが気持ちいい」「夏に汗で冷えることがなくなった」というエアリズム製品の着用効果を科学的に裏付けようとすれば、人工気象室ほど最適な施設はない。さっそく最新のエアリズム製品を着用した被験者に、夏の東京の屋外と同じような環境下でウォーキングをしてもらった。実験の結果は下の画像のとおり。汗を溜め込まないドライ性能と、水分を吸着しにくい吸放湿性能が運動中でも衣服内を快適に保ち、汗で濡れたコットントップスと比べ格段の性能を発揮していることが一目瞭然だ。

「これからのアパレルは感覚的なアプローチだけでは限界があり、科学的・合理的な事実に基づくアプローチを携えないと、特に機能性を謳っている商品においては、お客様に納得いただけないと思っています」。施設を立ち上げ、製品の機能評価も手掛けるラボの担当者は、データの重要性をこう語る。ユニクロの理念の一つであるアート&サイエンスの哲学、美しさと機能が一体となった商品の「サイエンス」の一端は、この場所で日々検証されていく。

人工気象室は、ユニクロとパートナーシップを結ぶスウェーデン代表チームの公式ウェア開発に大いに活用された。2021年夏の東京に続き、2022年冬に中国で開催される国際大会の公式ウェアの開発にも利用されている。

実験では人工気象室内を温度32℃、湿度75%に設定し、被験者がトレッドミル上を10分間ウォーキング。エアリズムトップスとスーピマコットントップスを着用し、運動後にそれぞれの衣服の表面温度をサーモカメラで撮影した。

  • AIRism
  • After 5min. Dry Much Faster!
  • Cotton
  • After 5min. Still Wet...
直後の表面温度分布はどちらもほとんど変わりないが、5分後には右のコットンの内部にかいた汗が蒸発せずに残り、いわゆる「汗冷え」状態に。エアリズムは吸放湿・ドライ機能が汗を衣服にとどまらせないため温度がゆるやかに下がり、ドライな着心地を継続しているのがわかる。
*実験結果には個人差があります
  • L)
    W’s AIRism Scoop Neck
    Short Sleeve T-Shirt
    ¥990
    W’s AIRism Soft Active Biker Shorts
    (not available in Japan)
  • R)
    W’s SUPIMA COTTON Crew Neck
    Short Sleeve T-Shirt (not available in Japan)
    W’s AIRism Soft Active Biker Shorts
    (not available in Japan)
AIRismCotton
  • AFTER 5MIN.
  • AFTER 15MIN.
  • AFTER 30MIN.
こちらの実験では、人工気象室を温度26℃、湿度50%に設定。コットン(左)とエアリズム(右)のTシャツを水に5分間浸け置き、そのまま干したあとの乾き具合をサーモカメラで撮影した。左から、5分後、15分後、30分後の画像となっている。エアリズムの速乾性が明らかに見てとれる。

Five Examples of
AIRism’s Functionality

エアリズムが実力を発揮する
5つのシチュエーションをピックアップ

天竺をベースに、シャツの下には透けづらいメッシュタイプ、表地はコットンでTシャツ見えするもの、キャミソールやタンクトップ型など、シチュエーションやライフスタイルによって最適な1枚を選ぶことが可能。キッズにはコットンの混合タイプも。

1Important Meetings

取引先との商談の日。炎天下で真夏のような暑さが予想されるのであれば、ワイシャツの下にドライ機能のあるエアリズムを着用していくのが得策だ。かいた汗はすぐに乾き、プレゼンはきっと大成功。もしエアリズムなしでプレゼンに挑んだら、大量の汗が不快で集中できず、不本意な結果になるのは目に見えている。

2Summer Camping

楽しみに待ちわびたキャンプの日。テントなどのギアの準備に気を取られ、着替えを忘れてしまったことはないだろうか。設営やBBQなどで大量の汗をかいたTシャツをずっと着続けることになれば、時間の経過とともに相当臭う。しかし、エアリズムなら、抗菌防臭・消臭機能で思いのほか不快さも軽減される。後から合流した友人もその効果を聞けば驚くに違いない。

3No Time for Laundry

忙しい日が続くと、家事をする時間がなかなか取れなくなるもの。しかも外出する用事がある時に限って、インナーのストックがなかったりするから困りものだ。そんな時は、エアリズムインナーを大急ぎで洗濯機に放り込み、晴天なら外に干してみよう。コットンインナーより乾きが早いのは85ページの実験を見ての通り。この速乾性には助けられる。

4Hot Workplaces

日当たりのいいオフィスは働くにはいい環境だが、暖房が効きすぎるとニットの下に汗をかいてしまうことも。そこでおすすめなのが、インナーにエアリズムを着用すること。吸放湿性に優れているのでムレ感が軽減されて、不快な汗冷えもスパッと解消。暑い季節のみならずオールシーズン活躍するユーティリティインナーだ。

5Good Sleep

ふだんから寝汗の多い子どもには、パジャマの下にエアリズムインナーを着せてみてはいかがだろう。接触冷感とさらりとした肌触りで気持ちよく眠れて、吸湿・放湿性の機能で寝汗も軽減できるはず。さらにインナーを着ているので、寝相が悪くても寝冷えをする心配もなくなる。就寝時のエアリズムインナーはまさに一石二鳥。

The Last Mask You’ll Ever Need

デザイナー、吉岡徳仁とつくった新しいエアリズムマスク

インタビュー当日、机の上には透明な袋に入った紙マスクの束が置かれていた。ゆうに50枚以上はあると見られるそれらの顎下部分には、小さく細い字で日付と数字が書き込まれ、いくつかの頬の部分に鉛筆描きの楕円やプラス・マイナスの記号が見える。「これでまだ半分ぐらいの量ですね」——目の前にいる紙マスクの作者は、決して容易ではなかった製作過程を思い出したかのように笑って答えた。

遡ってユニクロが新しいエアリズムマスクのデザインを世界的なデザイナーである吉岡徳仁さんに依頼したのは、新型感染症が世界的に拡大し、飛沫感染防止の観点から日常的にマスクの装着が必須となっていた最中だ。吉岡さんが求められたのは、革新的なデザインであり、ウォッシャブルであること。そしてなによりも昨今の状況に対応する衛生用品としての機能性を備えていること。しかし、マスクはすでに医療用品としての完成形があり、形もやり尽くされている感がある。

AIRism 3D MASK ¥990 (Set of 2)
*US版のパッケージ

エアリズム3Dマスクには、吉岡さんの繊細なこだわりが数多く盛り込まれている。ストラップの断面からアジャスタのパーツの大きさ、マスク本体とストラップの接着部分のワッフルの形状まで、かけ心地の良さのための配慮も細部まで行き届く。パッケージをシュリンク仕様にしたのも、衛生用品の仕様にならってのこと。ホワイト、ネイビー、ピンクの色展開で、サイズはSからXLまで揃う。

AIRism 3D MASK ¥990 (Set of 2)
*US版のパッケージ

エアリズム3Dマスクには、吉岡さんの繊細なこだわりが数多く盛り込まれている。ストラップの断面からアジャスタのパーツの大きさ、マスク本体とストラップの接着部分のワッフルの形状まで、かけ心地の良さのための配慮も細部まで行き届く。パッケージをシュリンク仕様にしたのも、衛生用品の仕様にならってのこと。ホワイト、ネイビー、ピンクの色展開で、サイズはSからXLまで揃う。

インタビュー当日、机の上には透明な袋に入った紙マスクの束が置かれていた。ゆうに50枚以上はあると見られるそれらの顎下部分には、小さく細い字で日付と数字が書き込まれ、いくつかの頬の部分に鉛筆描きの楕円やプラス・マイナスの記号が見える。「これでまだ半分ぐらいの量ですね」——目の前にいる紙マスクの作者は、決して容易ではなかった製作過程を思い出したかのように笑って答えた。

遡ってユニクロが新しいエアリズムマスクのデザインを世界的なデザイナーである吉岡徳仁さんに依頼したのは、新型感染症が世界的に拡大し、飛沫感染防止の観点から日常的にマスクの装着が必須となっていた最中だ。吉岡さんが求められたのは、革新的なデザインであり、ウォッシャブルであること。そしてなによりも昨今の状況に対応する衛生用品としての機能性を備えていること。しかし、マスクはすでに医療用品としての完成形があり、形もやり尽くされている感がある。

形態は機能に従う

「美しいデザインに求められるのは、機能的でありながらシンプルで、画期的であることです。一般的にマスクにはネガティブなイメージがあります。それをポジティブに変えるよう、着用することでより美しく見えるマスクを目指しました」。

吉岡さんがまず思い描いたのは、肌に負担の少ないシームレス構造。そして工業製品のプロダクトデザインのようにマスクの製造工程からデザインすることだ。東京五輪の聖火リレートーチやこれまでの作品でも、根本的な部分を見直すことで、よりシンプルで新しいものを生み出してきた。今回浮上したのはユニクロが下着製品などの開発で培ってきた、接着によるシームレス製法の知見だったという。

選ばれた素材は接触冷感のあるエアリズムの中でも、薄くて軽いキッズ用のエアリズムメッシュ。そこからボンディングによる製造方法を確立し、形に落とし込んだのは、スタートして数カ月も過ぎてから。ミーティングよりも試作の回数が多かったとユニクロの担当者が語るように、吉岡さんのこだわりは紙マスクの束の数ほどの試行錯誤を経て、ようやく実を結ぶこととなる。「いろいろと試していたら時間がかかってしまいました。やり尽くされているところからスタートすることは実はとても難しい。ただ僕は、それを得意としているので」。

立体美と機能性が見事に両立し完成したマスクは、他に例を見ないスタイリッシュな製品に仕上がり、世界各地に届けられている。

©Yasutake Kondo

吉岡さんはプロダクトデザインのほかにも、空間デザインや建築、現代アートの分野でも活躍。上から、ハニカム構造を持つ紙の椅子「Honey-pop (2001)」。2015年に京都の将軍塚青龍殿の大舞台で披露された「ガラスの茶室 − 光庵 (2011-)」。世界的な医療物資不足の中、非常時に簡単に作れるフェイスシールドのテンプレート「Easy-to-make FACE SHIELD (2020)」を公開した。

Tokujin Yoshioka |吉岡徳仁

Designer / Artist

1967年生まれ。2000年に吉岡徳仁デザイン事務所を設立。詩的な作品が国際的に高く評価され、「Milano Design Award 2017 最高賞」など、国際的なアワードも多数受賞。また、上記の「Honey-pop」をはじめとする数々の作品が、ニューヨーク近代美術館やフランス国立近代美術館など、世界の主要美術館に永久所蔵されている。

3D MASK Style Samples

  • Navy
  • Pink
  • White
  • Gray

自分に合うサイズや色を選択することで、性別や年齢を問わず、顔に美しくフィットするエアリズム3Dマスク。呼吸がしやすく型崩れしにくい上、フェイスラインも美しく整え、ウォッシャブル。日常をより心地よくするユニクロのLifeWearを体現する製品でもある。

*グレーは参考色

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