ディズニー100を記念して、「ディズニー」「ピクサー」「マーベル」「スター・ウォーズ™」の4つをテーマに世界中からデザインを募集した2023UTグランプリ(UTGP)。応募総数1万件以上の中から見事入賞を果たしたスペシャルコレクションがいよいよ登場! 各受賞者の喜びの声も一緒にお届け。
WHAT IS UTGP?
UTGP(UTグランプリ)は、Tシャツをひとつのキャンバスととらえ、誰もが自由な発想で表現できるデザイン・コンペティションとして2005年にスタート。職業、年齢、性別、国籍、プロ・アマチュア問わず、誰もが参加できる取り組みとして、世界中の想像力豊かな才能溢れる人材を応援。2023年は「ディズニー100」の「MAGIC FOR ALL」をテーマに掲げ、1万件以上の応募の中から選ばれたデザインを商品化し、全世界で販売。
GRAND PRIZE 森田博之さん 日本
Tシャツをキャンバスに、ただただ“自分の絵を見てくれ!”って純粋な気持ちで「マーベル」、「X-MEN」のウルヴァリンを描きました。普段はキャラクターデザイナー、イラストレーターとして大阪と東京の2拠点で仕事をしているのですが、このタッチはちょうど10年前に行き詰まって描くのをやめていた作風で、でも、「マーベル」作品にはピッタリじゃないかと思い、引っ張り出して表現してみました。とにかく絵を見てもらいたかったので、Tシャツのベースは白にして、文字も書かずに、紙に絵を描くようにまっすぐな気持ちでペンを走らせました。[「ディズニー」のミッキーマウスやドナルドダックもそうですが、こんなにも素晴らしいキャラクターたちを横目に見ながら描いてしまうと、どうしてもオリジナルにはかないませんので、ウルヴァリンそのものをなるべく見ずに、あくまで想像で描くようにしたんです。想像で描くことで、もちろん間違っているところが出てきますが、それも逆にアジになってくれればいいなと思って。受賞の連絡をいただいたときは久しぶりにガッツポーズしましたね(笑)。僕は今年46歳なのですが、これまで一度も海外に行ったことがなくて、今回のこのグランプリ受賞で、アメリカのウォルト・ディズニー・カンパニーの本社(カリフォルニア州)で行われる授賞式に参加できるのが、とても楽しみで仕方ないです!
DISNEY PRIZE Psychkennedyさん 台湾
「ディズニー」のキャラクターの中でも、『ズートピア』に登場するナマケモノのフラッシュは本当にユニークです。普段はのろまで、怠け者で、融通が利きませんが、仕事が終わると稲妻のように走り出すというクレイジーな一面を持っています。彼だけ時代に取り残されて、過去に生きているみたい。でも、そんなことはどうでもいいんです! ダンスのステップを踏んで、心でスイングすることができれば! Tシャツに入れた文言、「KEEP THIS VIBE LOWKEY」(控えめのバイブスで)はまさにそういうことなのです。今回の作画の手法は、アメリカンコミックのダイナミックで生き生きとした感情や体の動きと、油絵の技法の光と影の豊かな色彩を組み合わせました。フラッシュはヴィンテージのコーラのキャップをかぶり、大きなラジカセを持って、時代についていけていないのに満足しているんです。このアイデアは、シャワーを浴びているときに突然浮かびました。なので、バスルームから出るとすぐにiPadを手に取り、スケッチを始めましたね。不可能を可能にすることが、私にとってのデザインです。今回もふと思いついたファンタジーの視覚化にチャレンジしました。いざ、入賞のメールが届くと、見落としがないかと心配になり、何度も何度も内容を読み返しましたよ!
PIXAR PRIZE まつもとかえでさん 日本
そもそも何かに応募すること自体が生まれて初めてで、最初から最後までドキドキしどおしでした。「ディズニー」と「ピクサー」の『トイ・ストーリー4』のダッキー&バニーはもう完全に一目惚れしたキャラクターで、色合いとデザイン、フォルム、かわいい顔、ギャップのある性格、とにかくすべてがツボでしたね。私好みのかわいいが凝縮されていて、その2匹をこんなデザインで着たい!という思いで選ばせていただきました。デザインのテーマは、「ダッキーとバニーと一緒に探検」です。これを着ていろんなところに行って、ぶら下がって同じ景色ばかり見ていた2匹に、たくさんの世界を見せてあげられたらいいなと思ったんです。私自身、今まで生きてきた中で好きなものって、増えたり減ったりしてきたのですが、唯一ずっと好きなものが、絵を描くことと、「ピクサー」です。1作目の『トイ・ストーリー』のとき私は3歳でした。いくつになっても、何度観ても、かわいくて優しくて冒険がいっぱいです。その中でも、『トイ・ストーリー4』は見え方や感じ方がだんだんと変わってきて、一緒に大人になった感覚もあるような、特別な作品なんです。今回の受賞は嘘みたいな話だと、いまだに信じられないところがありますし、もし着てくれている人を見かけたら、人見知りなのに声を掛けてしまいそうです。
STAR WARS PRIZE Jim Chen-Hsiang Huさん 台湾
『スターウォーズ』シリーズに登場するストームトルーパーという集団のアイデンティティを、少し大人びたトーンで探ってみたかったのが、今回のアイデアです。思いついたのは、ストームトルーパーが、キレイなロッカールーム(ヘルメットを脱ぐことが許される場所)にひとりで座っている情景です。彼らの集団的アイデンティティの象徴である、端正なヘルメットがクローズアップされている構図が核となっています。個人的な表現ですが、いろいろ考察してもらえると嬉しいですね。僕が初めて『スター・ウォーズ』シリーズを観たのは2000年代頃で、エピソード1、2、3でした。僕にとってSFは新鮮で、学校の掃除の時間になると、友達と箒をライトセーバーのように振り回して遊んだものです。当時はみんな世界を救うヒーロー、ジェダイになりたかったんです。時間が経つにつれて、ストームトルーパーのアイデンティティについて自分なりの解釈を持つようになり、もっと『スター・ウォーズ』の素晴らしさに気づくようになりました。今作品のスタイルは鉛筆画で、かなりリアリスティックな描き方をしているので、モノクロの記録写真のような質感となっています。ドローイングには8日間かかりましたが、友達の多くがこのTシャツを「早く着たい」と言ってくれることが一番嬉しいことですね!
MARVEL PRIZE 巻下諒太さん 日本
「マーベル」に登場するハルクをモチーフに選んだのは、ハルクというキャラクターが好きなのはもちろん、私自身、描き込むタイプの作風ではないので、アイコニックでキャッチーなその存在感とうまくマッチするのではないかと思ったのが大きな理由です。ハルクの持つ繊細さや真っ直ぐさ、力強さをテーマに、最初から最後までイラストレーターを使って完成させました。ラインはすべて直線にして、カットしたカラーフィルムでコラージュしたような完成図をイメージして制作しました。私にとってデザインというのは、誕生日プレゼントを選んでいるときのように、受け取った相手に喜んでもらえることを考えながら作る時間がとても楽しいんです。昔、東京に住んでいた姉が地元石川に帰省の際に、ボトルに入ったUTをお土産に買ってきてくれました。当時、そのスタイリッシュさに衝撃を受けて、着たいけど……、飾っておきたい! と葛藤したのを、今でも覚えています。もしかしたら、それも原体験のひとつだったのかもしれません。MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)シリーズも、どの作品も最高で、新作を毎回楽しみにしているんです。ハルクがこれからどうなっていくのかもとても気になります!
MAGIC FOR ALL PRIZE Athalia Sugiartoさん インドネシア
インドネシア・ジャカルタの郊外に住んでいるのですが、花が好きで、庭で花を育てています。花は自然の美しさはもちろん、喜びや幸せを感じさせてくれるんです。今回、「ディズニー」のキャラクターの中でも、ミニーマウスを選んだのは、ミニーマウスも花が好きで、「ディズニー」映画の多くのシーンでその様子が描かれているからです。この作品のタイトルは「ミニーの庭」といいます。ミニーマウスの花好きを表現したくて、ミニーマウスのシルエットでお花畑を作りました。最初に花や葉の形を手で何枚も描きました。そのあとパソコンでベクター化し、各要素に色を付けました。カラーはミニーマウスの仲間たちをイメージした明るい色調に。最後にミニーマウスの形になるように花を並べました。私は小さい頃から「ディズニー」コミックを読み、ほとんどの「ディズニー」映画を何度も観て育ちました。特に昔ながらのキャラクターが好きなのですが、それはいつでも子供の頃の思い出が蘇るから。そして、私はUT のTシャツの大ファンです! 特にグラフィックTシャツのことを考えるときに、最初に思い浮かぶブランドです。UTは有名なキャラクターを、他では見られないようなユニークな方法で表現しているところがとても素敵だなっていつも思っています。
PROFILE
審査員チーム|「ウォルト・ディズニー・カンパニー」より、シニアバイスプレジデント、ディズニー・パークス・エクスペリエンス・アンド・プロダクツのヘレン・パクさん、グローバルキャラクターアートチーム責任者のステファン・カルドスさん、イラストレーターとして活躍するジェロッド・マルヤマさんによる豪華チームと、「ユニクロ」からはアーティストであり、UTクリエイティブディレクターの河村康輔さんが参加。
PROFILE
MAGIC FOR ALLとは?
「ディズニー」の 「夢と魔法の世界」 、「マーベル」の「アクション」、「スターウォーズ™」の 「冒険」 、「ピクサー」の 「創造性」 、そして「ユニクロ」の 「LifeWear」 が融合したプロジェクト。2015年のスタート以来、Tシャツのリリースはもちろん、世界各地で独自のイベントなどを行なっている。
商品により、取り扱い店舗や展開国が限定されることや完売することがございます。
©Disney ©Disney/Pixar ©& ™ Lucasfilm Ltd. ©MARVEL
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