
ヴァルパンソンの浴女
ジャン・オーギュスト・ドミニク・アングル
入浴中の女性を描いたこの作品は、19世紀の持ち主の名前が付けられている。この作品は、ローマにあるアカデミー・フランセーズの奨学生であったアングルが、1808年にパリに送った作品のひとつである。調和のとれた線描と繊細な光が印象的な傑作であり、この見事な背中を見せる裸婦は、生涯に渡ってアングルの頭から離れず、とりわけ『トルコ風呂』といった複数の作品の中に再び登場している。
The Bather, known as the Valpinçon Bather / Jean-Auguste-Dominique INGRES
© RMN-Grand Palais (Musée du Louvre) / Philippe Fuzeau