
In the Artist’s Studio
UNIQLO and JW ANDERSONの2024年春夏コレクションは、英国のミッドセンチュリー期に花開き、いまも色褪せない手工芸のラグや織物、家具のデザインや技術にインスピレーションを受けて制作されました。尊敬してやまないこの時期のクリエーションと地続きにある現代を捉え、本コレクションの歴史的背景を表現するために、ロンドンを拠点とする6人のアーティストとコラボレーションし、モダンな日常着のワードローブを着こなしていただきました。彫刻家、画家、陶芸家、デザイナーなど、それぞれが自身のアトリエでいつも通りに振る舞い、好きなアイテムを自由に選んで身につけた、風通しのいいビジュアルとともに彼らへのインタビューを紹介します。

Meet the Artists

Jack Laverジャック・ラヴァー
ロンドンを拠点に活動するマルチメディア・アーティストであり、ミュージシャン。主にインクや接着剤、樹脂を使って実験的な表現をしている。「気に入っているポイントは着心地の良さ」と言い、「スタジオでの作業中も快適に過ごせる」のだそう。一番のお気に入りはリネン混のパンツで、「スマートさと心地よさが完璧にミックスされている」からだとか。

Frances Wilksフランシス・ウィルクス
スチール撮影と絵画の間を行き来しながら表現活動をする、アーティスト兼アートディレクター。鮮やかな色彩と象徴的な記号表現を用いて、社会規範をめぐる対話を創出し、“甘党の闇”と称する表現を行なっているが、彼女曰く「(そうすることが)心地よいことであり、拠って立つ自信であり、自分らしいなと感じること」なのだという。そんな彼女の本コレクションでのお気に入りはソックス。「遊び心のあるディテールにも心惹かれます」

Johannes Bosisioヨハネス・ボシシオ
ロンドンを拠点に活動するアーティストで、都市景観とその崩壊を探求する作品を発表している。ロンドン、上海、東京などの都市のギャラリーや美術館が彼の作品を紹介してきた。今回のコレクションの中から彼のお気に入りを挙げてもらうと、ブルーのストライプ柄シャツとブルーのワイドパンツの取り合わせだと答えた。「素晴らしい組み合わせだと思うし、そもそもワイドサイズや快適な着心地の服が好きなんだ」

Anna-Lena Krauseアナリナ・クラウス
ベルリン生まれの彼女は、現在ロンドンを拠点に活動するマルチアーティスト。写真、彫刻、パフォーマンスなど、さまざまな表現手法で、人間の集合的な存在や認識に関わるテーマを理解する方法を探求している。普段の彼女はフェミニンでエレガンスのあるスタイルが好きなのだそう。本コレクションの「微妙な色合いと素材をミックスするバランスが素晴らしい」とし、「楽で着心地がいいから」とブルーのドレスに惹かれたと言ってお似合いのスタイルを披露してくれた。

Chris Bramble and
Freya Bramble-Carterクリス・ブランブルとフレヤ・ブランブル-カーター
二人三脚で活動する、ロンドンの陶芸家の父娘。娘のフレヤは、作品を通じて人生を謳歌することを追求して、時に挑発的でありながらも、見る者に高揚感を与える、常に楽しさを感じさせる作品を制作。父クリスは、アフリカの文化や意匠をモダンなテクニックと融合させて、温かみとコンテンポラリーなスタイルを共存させた作品で個性を放つ存在。
「遊びのあるユルさと自信に裏打ちされた軽みのあるデザイン。のんびりした雰囲気が好きな私にとって、“完全に日常の私!すべてOK!”って感じです。スカートにストライプ柄や襟付きセーターを合わせた時に感じる自由さが大好き」と語ったフレヤ。一方クリスは、「スタジオで過ごすことが多いので、シンプルなワークスタイルが常」だといい、本コレクションでのお気に入りは「この白いジャケット。最高の気分にしてくれた1着です」
About the Collection
今回のコレクションは、リネン、シアサッカー、スラブコットンなどの着心地の良い素材を使って、織物職人にインスパイアーされた技術を取り入れました。深い憧憬と敬意を軸に、日常のワードローブとしてモダンにアップデートしたデザインになっています。また、中間色のパレットに重ねたハッとするようなポップカラーのアイデアは、ミッドセンチュリーデザインの巨匠たちを彷彿とさせる美しいコントラスト。大胆なペイントストライプ柄、カラフルなヘリンボーンのトートバッグやディテールの遊び心が光るソックスなどの小物、いずれもデザインと機能性を融合させて、時代を超えたクラシックにJWアンダーソンらしいひねりが効いています。
本コレクションは4月19日よりユニクロ店舗・オンラインで発売。