熊切秀典さん(以下、熊):ユニクロさんの下着やパジャマは、僕も着ているので親近感がありました。単純にうれしかたですね。ゆくゆくは「ビューティフルピープル」を、生活に密着したアイテムを揃えるブランドにしていきたいんです。そういった点で、日常着や下着といったライフスタイル全般のアイテムを扱うユニクロさんに魅力を感じますし、共感できます。日常的なアイテムって機能面も考慮して計算しなければならないので、そういうもの作りにおもしろさを感じています。
熊:ユニクロさんの代名詞といえばフリースなので、それは絶対に使おうと決めていましたね。さらにビューティフルピープルらしさを表現するならダッフルコートだろうと、フリースのダッフルコートを提案したんですが、前例がなかったので当初は難色を示されました。でも、どうしても製品化したかったから説得したんです。だからコラボアイテムのなかでも一番愛着がありますね。
熊:ユニクロさんのアイテムを持っていない日本人はいない、っていうくらい浸透しています。そんなブランド、日本ではほかにないですよね。デザイン、機能、価格、いろいろなファクターがあると思うんですけど、受け取り手によって魅力が違ってくるし。どうしたら、そんなに吸引力のあるアイテムが作れるのか知りたいですね。
熊:あと、ユニクロのコマーシャルって、何か引っかかりませんか? ちょうど、このコラボのデザインをしている時に、「暖パン」のCMが流れていたんですけど、何かいいなぁって。今の日本では少ない物語性を感じさせるコマーシャルが多いから、どうやってそのコンセプトとか決めているのか知りたいですね。
熊:そこは特に意識していませんね。それよりも「デザイナーズ・インビテーション・プロジェクト」が発表されたら、「ビューティフルピープル」のオフィシャルサイトの訪問者数がぐんと増えたんですよ。ユニクロさんを通じて「ビューティフルピープル」を知らない人に興味を持ってもらえたらありがたいですよね。